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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019)


【原題】It Chapter Two

【監督】アンディ・ムスキエティ

【出演】ジェームズ・マカヴォイ ジェシカ・チャステイン ビル・スカルスガルドほか

【あらすじ】

デリーという田舎町に出没し子供たちの命を奪っていた正体不明のペニーワイズ(ビル・スカルスガルド)を、ビルやベバリーらルーザーズ・クラブのメンバーたちが撃退してから27年後。再びデリーで不可解な連続児童失踪事件が起き、クラブのメンバーにデリーへ帰ってくるように促すメッセージが届く。そしてビル(ジェームズ・マカヴォイ)たちは、デリーに集結し久々に顔を合わせる。(Yahoo!映画より)




 
【感想(ネタバレなし)】

『“それ”(尿意)が来たら、終わり。』

 



どーもどーも成人式で数年ぶりに出会った当時一緒のクラスだった人に「お、お前背縮んだ?」と言われましたが正しくはあなたがデカくなっただけで私はあれから1ミリも伸びても縮んでもいませんラーチャえだまめです!!劇場内予告で何度も暗闇から「ハロー♪」されてもういい加減飽き飽きしていた皆さん改めまして
























はい!と言うわけでエンドロールで「え、これチャプター1だったの_!?」とビックリされた皆様大変おまんさせいたしましたぁー!!!ついにその“完結編”となる“チャプター2”!!【IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。】!!!を先日観たわけなんでございますがいやーあの“負け組「ルーサーズクラブ」”から27年後の“成人編”を一体どんなキャストがやるのか……海外ファンの間で早くも憶測が飛びまくっていた本作、私も個人的に大変気になっていたところなんでございます















いやーいいんじゃあないですかい?





ルーザーズクラブ唯一の“マドンナ”ビバリー役にジェシカ・チャステイン!!わかる!!なんか赤毛とか雰囲気が…………一緒!!(笑)ファンの妄想日記でも彼女が選ばれていたのも納得の“適役”なんじゃないかいー?他にも潔癖症のエディには眉毛の太さと堀の深さが瓜二つのジェームズ・ランソン、デカメガネで気づかなかったがそーいえば出ていた「ストシン」のフィン・ヴォルフハルトイケメンくんが小汚いk、人気コメディアンのビル・ヘイダーになったのは衝撃的だけど同じデカメガネかけて屁理屈言ったらなんとなくそう見えてきたし!?ビバリーにラブレター書いたつもりがビルに手柄を横取りされてそれでも最後は男らしく去っていった姿がとっても印象的だったベンが筋肉モリモリのマッチョメンに大変身を遂げたって“お目目が一緒(笑)”そのビル役の原宿でマカヴォイことジェームズ・マカヴォイもはじめは似てないなーと思いつつも“どもり”を聞いてたらそれも徐々にビルに見えてくる感じぃ!?つまりは“俳優ってやっぱりゴイスー”ということがまず明らかになってしまったところで













フツーにイイ話過ぎてむしろ“それ”が邪魔でしかないって何?(笑)





チラッチラ見切れるのがもはやウザくてしょうがない(笑)ホラー映画の皮を被ったイッザナァァイッ!!!!「スタンドバイミードラえもん」映画なのは前作を見ればお分かり頂けるかと思いますが、今作ではさらにその色が濃くなりまして前作以上に“もはやホラーじゃない(笑)”監督は前作に引き続き「MAMA」でジェシカ・チャステインを既に起用していたギレルモ・デル・トロに才能を見出されたアルゼンチン監督アンディ・ムスキエティ。コメンタリーで「前作よりも“怖い”」と聞いていたのですが……いやいやむしろ前作より恐怖演出すら減ってね?しかも予告でほぼ全て見せちゃってるから老婆が途中で全裸になってクネクネするのも知ってるしだから老婆が出た瞬間場内でクスクス笑い声が起こるのも納得だし充分に身構える耐性だってついちゃいますよね〜。これがホラー映画歴代興収No1?……ホラー映画歴代高額制作費No1じゃなくて?いやいやホラー映画が苦手な方には当然怖い映画だとは百日譲って同意なんですが














もはやホラー映画であることすら忘れてしまう“ワイルド過ぎる同窓会MEGAMAX感”がヤバい





“それ”との戦いから27年が経過し、かつての仲間は故郷を離れそれぞれの道を歩んでおりました。ある者は仕事に追われ、ある者は結婚し、、、、そんなある日ルーサーズクラブのメンバーで唯一故郷に残っていたマイクから突然1本の電話が来るんですねー「アイツが戻ってきた。」倒したはずの“それ”が再び現れた事を知ったマイクは、共に戦った仲間たちを再び招集するわけです!勿論呼ばれたメンバーは唖然ですよね!!えぇ!?またあの気色悪い“それ”と戦わなきゃならねえのかよ!?当然葛藤したり逃げ出そうとしたりするワケじゃないですか












見てくださいよこの幸せそうな同窓会の風景





この“旧友”に出会った(仲のいい人に限る)時の懐かしさ?わかるな〜この成長したルーサーズクラブのメンバーも勿論本作で初登場してんだけどなんでしょう、これまでずっと彼らの成長期を我々もずっと見続けてきたような?そんでもって27年後についに“感動の再開”を目の当たりにしたような!?もう一度いいますこの映画はホラー映画です皆さん楽しそうに談笑しておりますがこの後“とんでもない事態”に打ち上げ早々巻き込まれます!!(笑)しかし皮肉かな、“それ”が再び復活しなければおそらく“2度とまた集まらなかったであろう”あんなに苦楽を共にしてきたルーサーズ……でさえ。いや、大人になったらわかるやん?“あの時の友情”ってさ、ホントに“あの時だけ”ってのもあるやん…?



大人になるとみんな変わっちゃうじゃん?ルーサーズクラブもみんなそうなのです。変わってしまっていたのです。しかし故郷で再び集結し何故だが記憶がスッポリ抜けていた“それ”と戦った記憶と一緒に、かつて共に過ごした仲間との“日々”もみんな少しづつ思い出してきて……あまり詳しくは言えませんが“それ”討伐の為に必要な“思い出の粗品”を各々探しに行くシーンでは当時“それ”に脅かされていた“嫌な記憶”も蘇るんだけれども、その当時の“楽しかった記憶”も蘇ってくるんですねー。そして徐々に今のルーサーズクラブが“あの頃のルーサーズクラブ”に戻っていく展開がマジでいいのです!!まさに「20世紀少年」ばりの最強の同窓会映画、と言っても過言ではない!?



そしてここでようやく“それ”の出番となるのであります……それではご紹介しましょう前作に引き続き“強烈な顔芸”を今作でも披露しております


















見ろやこのイケメンー!!!!カッチカチやぞ!?カッチカチやz…





あスミマセンお写真を間違えてしまいました、名門スカルスガルド一座の生まれ、素顔はこんなにイケてるメンズなのにあえてバケモノを演じてしまうというバラエティ番組でイケメンが「いやアナタ俳優なんだから芸人みたいなことしなくてもいいのに」と思ってしまう程にカラダを張りまくった結果自然の好感度が上がってしまう“それ”に匹敵する男ビル・スカルスガルドのペニーワイズ!!!前作でルーサーズクラブに負けて27年間も“再戦”する機会を伺っており大人になったルーサーズクラブたちがかつてのルーサーズに戻る=少年少女に戻る事は本作では“死”を意味することにもなってしまう!?彼らが少年少女に戻ったタイミングでペニーワイズがお得意の“VFX”の攻撃を仕掛けてきます!!果たして彼らは“かつての絆”を取り戻しつつ、それと同時に“かつての恐怖”に打ち勝つことが出来るのか!?さあさあー徐々に面白くなってまいりましたところで
















“尿意に襲われる”ホラー映画って逆に斬新じゃない?







 
【感想(ネタバレ)】




前作の135分もなかなかですがホラー映画で“169分”っていくらなんでも長すぎだろおおおおおおお!!!(笑)91年版は前後編で187分ですからね、いや実際そこまで時間は感じなかったのですが、まぁそりゃーあれだけルーサーズクラブのメンバー全員のバックグラウンドを描くとなるとそれだけ尺は必要になってしまうのかもしれないけどさ…。でもやっぱりそれだけ長いとどうしても“緊迫感”がウリのホラー映画には169分という長編は不向き…のような気がしてなりません。



しかも終盤でも妙にコミカルなボケをかます余裕だけはあるのだからそういった意味でも緊迫感は感じにくい。前作でウワサされていた“血の契”をした後去っていった“順番通りにメンバーが死ぬ”具体的にはスタンリーとエディが死ぬという結果は91年版と全く同じでした。そこは変えてくるかな?と思ったのですが……原作は読んでいないのでわからないのですがスティーブン・キング本人が質屋のおっちゃん役でカメオ出演してるからあんまり原作とかけ離れた事はしなかった(出来なかった??)のかもしれませんねー。ちなみにOPで殺されてしまうゲイのカップルの一人は俳優で映画監督のグザヴィエ・ドラン!!本作のファンだからという理由だけで出演したらしい…(笑)



他にもラストのペニーワイズの蜘蛛(私にはカニに見えた笑)の最終形態とか91年版、ならびにペニーワイズの屋敷に入った後の展開が前作と同じだったりして「あーもう一度復習しとけば〜」と前作との関連度合いが非常に強くてちょっと後悔しましたwあとはシリーズのみならずキング原作の他の作品へのオマージュまで炸裂している点。“キングネタ”も非常に多くて知ってる人には「ニヤリ。」としてしまうかもしれません
















それは“it”じゃなくて“thing”(笑)





15禁ですが前作よりも全然グロくないし?(いやグロいと言ったらペニーワイズの顔面くらい…w)そのペニーワイズは鏡の国で舌垂れ流してるだけだし(そのあとボーイが犠牲になるが…)後半エディが串刺しにされて死んでしまいますがいやいや逆にそんな簡単に倒せるなら何故最初から襲わない?ペニーワイズって一回一回手の込んだ悪夢見せたりめちゃくちゃ回りくどい方法で襲って来ますよね!スキだっていくらでもあるはずなのに……ぶっちゃけこれなら全年齢にしてもっと中高生にも“アオハルかよ”と言わせても良かったんじゃない??てかそもそも本当にそこまで怖い映画にしよう、として作られていたのでしょうか…?



タイトルがペニーワイズではなく「それ」と呼称されているのにも意味が…?「それ」とは即ちペニーワイズ、だけではなく故郷であるデニーという街全体にあって、そこに住む子供たち各々が感じた恐怖、トラウマの集合体が「それ」の正体なのではないでしょうか?父親から性的虐待を受けるビバリー、イジメにあっていたベン、火事の犠牲者を目の当たりにしたマイク、汚物に怯えるエディなどなど……。ペニーワイズが地下の下水道を住処にしているのだって、街のすぐ下を通っているのに真っ暗でよくわからない場所、その先には一体どんなものが潜んでいるのだろう……そんな子供ながらに感じる恐怖から来ているのだと思います。先程言ったペニーワイズの“回りくどい”戦法も相手に充分に“恐怖を蓄積させて”から美味しく頂こう……ただ単に殺すことだけが目的ではありませんからね。あくまで必要なのは“恐怖”、その為には一手間も二手間もいとわない??



重要なのは対象が子供達であるということ。彼らは大人以上に恐怖に対して繊細で感じやすい体質を持っています。恐怖を食い物にしているペニーワイズにはこれ以上ない絶好の獲物なわけです。さらにペニーワイズの見た目もピエロという恐怖を象徴するキャラクターであると共に「長身のピエロ」つまり「大人が演じたピエロ」、大人も子供の恐怖の対象として大きな存在になる。それは前作の方がよく描かれていましたよね!



それがわかれば自ずとペニーワイズの倒し方が見えてきます。それはつまり「恐怖に打ち勝つ」という……前作とまるっきり倒し方同じじゃねーかよ!!(笑)まあでもそこまで「復唱」するくらいそれも重要なテーマであることを改めて伝えたかったのかもしれません。そしてその恐怖に打ち勝つのは「一人ではできない」ということ、仲間がいるから、みんなで団結すればどんなに強大な恐怖にだって打ち勝つことが出来る!!……ここまでがシリーズ通して描かれていますよねー。やっぱり人間は個人プレーより集団プレーで強さを発揮する生き物のようですね。ま、かく言う私は人と群れるのが一番苦手なんですけどm、



この映画は単純にビビらせようっていうホラー映画じゃないんですね。恐怖とはなんなのか、そして恐怖に打ち勝つにはどうすればいいのか、という事を非常によく練られかつそれを丁寧に描いている。実はめちゃくちゃ考察しがいのあるホラー映画なんじゃないか、と前作以上にそう思えた、そんな映画でございます。









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